■防災行政担当者 学習会・ワークショップ
■日時:2015年10月29日
■場所:岐阜県高山市飛騨・世界生活文化センター
御嶽山、焼岳、白山に関係する自治体の行政防災担当者など39名が参加しました。今回の学習会・ワークショップは、地域の行政防災担当者が、学習会を通して国の防災担当者や火山研究者から国の火山防災政策、火山の科学的な知見を会得し、ワークショップを通して、火山ごとに現状と問題を特定・共有、さらに3火山の問題における共通点、相違点を共有することを目的に行いました。
午前中の学習会では、東大・荒牧重雄名誉教授、内閣府・森本輝企画官にご講演いただきました。 荒牧名誉教授には、日本の明治以降の火山危機対応、防災関連の法制の変遷について、磐梯山、有珠山、桜島、阿蘇山、雲仙普賢岳、三宅島、伊豆大島、浅間山など実際の噴火事例、自ら観測された事例も交えて講演していただき、参加者に大変好評でした。
森本企画官には、現在の火山防災対策の現状、御嶽山噴火後の法改正や体制の見直し、口永良部島、箱根山、櫻島等の最近の防災対応事例、普及啓発活動の事例を丁寧にわかりやすく説明していただき、参加者にとって今後の国の施策の理解に大変役立つ内容でした。
ワークショップでは、御嶽山、焼岳、白山の3火山のグループに分かれて、火山防災協議会の地域防災(火山防災情報伝達、避難計画策定・訓練・実施、防災教育・知識普及)、火山監視・観測、治山・治水・交通、火山調査研究を含めた全体コーディネーションの2点について現状と課題の共有・整理を行いました。
3火山とも関心が高かったのは、登山者、観光客への情報伝達についてで、どの火山も対応に苦慮していることが伺えました。 参加者の感想では「あまり接点がなかった人の話がきけた。」「問題点が明らかになった。」など好評であり、第一回目の学習会・ワークショップとして大変意義のあるものとなりました。