■第四回火山防災授業 「白山火山防災計画」
■講師:金沢大学 青木賢人准教授、酒寄淳史教授、平松良浩教授
白山市危機管理課 北出進一係長
白山手取川ジオパーク推進協議会 日比野剛専門員
■日時: 2016年7月14日9:35~11:25
■場所: 石川県白山市白峰小学校
7月14日、白山地域の白峰小学校で、第四回目となる火山防災授業を行いました。白山地域は、本プロジェクトの対象火山地域の中で、火山と人の関わりに関する知識普及が最も進んでいます。白峰小学校は白山に最も近い小学校で、白山で冬季に大規模な噴火が起こった際に融雪型火山泥流の被害が想定されている地区にあります。白峰小学校での火山防災授業は、こうした地域の特色を反映した教材活用の実践例として行われています。これまでの授業では、火山についての基礎的な知識や、噴火の仕組みについての説明と実験を行いましたが、今回は、4年生から6年生までの児童を対象に「もし白山が噴火したらどうしたらいいか?」「噴火にどのように備えたらいいか?」という火山防災のテーマについて授業を行いました。
まず、白山市危機管理課の北出係長から白山火山防災計画についてのお話がありました。白山は気象台の常時観測火山であり、遠望カメラや空振計、地震計などで監視・観測されていること、平成25年3月に防災対応のために火山防災協議会ができたこと、白山の噴火シナリオや噴火警戒レベルと白山地域での対応について詳しい説明がありました。児童たちは、これまでの火山防災授業や日頃の白山に関する授業を思い出しながら聞いていました。
後半は金沢大学青木准教授による、「白山が噴火したらどうやって避難するか?」「噴火にどのように備えたらよいか?」を考える授業でした。
児童たちは、主に地震災害を想定した防災カードゲームで遊びながら「火山噴火の場合は、どうしたらよいか?」「白峰だったら、どうしたらいいか?」を考えていました。
最後に、白峰ではどんなリスクが考えられるか、児童たちに聞くと大雪や熊のリスクなど地域に特徴的なリスクとともに「融雪型火山泥流がおきたら急いで避難する」など、これまでの授業で学んだ具体的な火山災害のリスクが挙がっていました。
児童たちは、これまでの火山防災授業で得た知識を振り返りながら、ゲームを通して噴火に際しての防災・避難に対するイメージを持てたようです。